自立支援介護の中で感じられる介護を行う側のやりがい

かつて日本でスタンダードだった介護は、介護士をはじめとする介護を行う側が介護を必要としている方を懇切丁寧にお世話するというものでした。介護を必要としている方の状態によっては、懇切丁寧な介護が必要な場合もあるものの、現在では自立支援介護を実現することがスタンダードになりつつあります。

自立支援介護とは、高齢者に自立した生活を送ってもらえるようにサポートを行うことです。高齢者が自立するために何をするべきか、逆に何をするべきでないかを介護を行う側が考える必要があります。介護を行う側があまりにあれこれと世話を焼いていては自立にはつながらないので、できるところはご自身でしてもらう、できないところをサポートするというのが自立支援介護の基本です。

自立支援介護を実践するのは簡単ではないため、介護を行う側は苦労することとなりかねません。しかし、自立支援介護を実現するためにサポートを続け、高齢者の方がいきいきとしているところを見られれば、十分なやりがいを感じられます。

また、これは自立支援介護に限った話ではありませんが、各種の介護を行っていれば介護を必要としている方からお礼を言われることも珍しくはありません。日頃の介護の中でお礼を言われることは、介護を続ける大きなモチベーションにつながってくるでしょう。このような細かなやりがいを重ねていき、高齢者が自分らしく生きられるようにするのが、これからの介護の基本です。